Travelogue : Summer in Italy | 南イタリアで過ごす夏 vol.1
馴染みのある景色は落ち着くけれど、たまには遠くに出かけ、知らない土地でのんびり過ごすのもいい。忙しい日常の中では、物事を複雑に考えてしまったり、まだ起こっていない未来に対して不安を抱いたりすることがあります。美しい自然の中に身を置くと、何か余計な物が排除されて、自分を解放するような感覚がありませんか。
去年の夏に訪れたイタリアのPuglia(プーリア)は、素晴らしく美しい旅でした。そこでたくさんのインスピレーションに出会いました。穏やかに輝くターコイズブルーの海、みずみずしい野菜や果物、陽気な人々がつくるワインやオリーブオイル。この美しいプーリアを巡る旅の記録を、4回に分けてお届けします。非日常の情景を楽しんでもらえればと思います。
プーリアは、 南イタリアのシチリアやアマルフィの観光地に比べると、あまり知られていませんが、青く輝くアドリア海、美しい海辺の街並みが魅力的なリゾート地です。
最初に訪れた小さな港町、Otranto (オトラント) 。イタリアの最東端に位置しており、美しい遊歩道と白を基調とした街並みは、開放感のあるのんびりとした空気。街の中心にはオトラント城があり、中世の歴史を感じさせます。
ローマやミラノの都市に比べると、プーリアは交通手段が限られるため、車での移動。オトラントからレッチェの町まで北西に向かいます。どこまでも続くオリーブ畑や海岸沿いを通りながら、青空の下をドライブするのは最高に気持ちのいい時間。
Torre Sant'Andrea
海岸には、美しい景観が連なります。
Area Archeologica di Roca Vecchia
Grotta Della Poesia
自然が作りあげた天然のプール。白い岩肌とターコイズブルーに輝く海を眺めながら過ごすのはまるで夢のような時間。
夕方に、南のフィレンツェとも言われるLecce (レッチェ)に到着。地元のレストランで魚介類をいただいた後、夜の街を歩いて散策。街灯の明かりに照らされる、バロック様式の建物、彫刻、ローマ帝国時代の遺跡。幻想的なムードに酔いしれる、1日を締めくくるには理想的な場所。
Vol.2 アドリア海を眺める、丘の上の白い街 オストゥーニ